江戸しぐさ「見てわかることは言わない」

こんにちは。四国、愛媛の研修講師、オフィス・カラーの水谷紀子です

昨日、四国地方でも梅雨明けをしました。
今年は梅雨に入るのが早かったので、もう少し早く明けるのかなと勝手に考えていたのですが、例年より遅く、ジメジメした日が続いたように感じます。

梅雨明けの前から言われていた「今年の夏は暑いですよ」というフレーズ。
どのテレビの気象予報を見ても、このフレーズが出てきていたので覚悟はしていましたが、明けた途端、本当に一気に暑くなりました。

そんな中、本日は地域の講演会等で人気。募集をかけたら毎回増席の「江戸しぐさ」について綴ります。

江戸しぐさとは?
江戸しぐさ講座 地域の講演会等で、密かに人気です。

江戸しぐさとは、徳川時代に急に大都市になった江戸の街を住みやすくするために、リーダーたちが考えた「現代のマナーのようなもの」。中には「作り事だ」という説もありますが、本当のところはわかりません。ただ、江戸しぐさはとても素敵なしぐさが多いので、私は、作り事でも本当でもどちらでも、みんなに伝えていきたいと思っています。

そんな江戸しぐさの中で「見てわかることは言わない」というしぐさがあります。

見てわかることは言わない
江戸しぐさ講座の様子。 傘かしげ、実演中。

例えば、太った人に「太りましたね」と言う人は少ないけれど、痩せた人に「痩せましたね」という言葉をかける方は意外と多いもの。でも、もしかしたらその方は病気で痩せてしまったのかもしれません。それなら、良かれと思って言った言葉でも、辛いですよね。

なので、見て分かることは言わない。

暑い時に「暑いですね」「汗いっぱいかきますね」と言うよりは、おしぼりの1本でも差し出したり、冷たいお茶でもてなすことが思いやりに繋がります。

これが、江戸の心意気。江戸しぐさでは言葉と行動を一致させて、思いやりを示したそうです。

実はこの江戸しぐさ講座、地域講演会などで密かな人気で、主催者の方が募集をかけると毎回「増席して良いですか?」と聞かれるほど興味を持ってくださる方が多いです。実際みなさんから「へぇ、知らなかった」「日本って素敵な国ね」との言葉がたくさん出てくることもあり、私自身、大好きな講座の一つ。それだけ、思いやりが溢れているのだと嬉しくなります。

これから本格的にさらに暑くなる夏。
暑いね~、というだけではなく、自分にとってどのような行動を起こすとよいか、答えは人それぞれ。相手を思いやる行動を常に心がけたいものですね。