新人育成で気をつけたい「最近の新人は言わなきゃわからない」という考え

こんにちは。オフィス・カラーの水谷紀子です

研修担当者さまと「振り返り」を行いました。前回の新入社員研修で受講生が記載した感想や疑問・次回研修時の要望等を一緒に確認していくのですが、今回とても嬉しかったことは、みなさんしっかりと感想を書いていることでした。それだけで研修への取り組みや意欲を感じることができます。

今回伺ったのは、1年を通して教育を任せていただいているお客さま。最初に担当してから8年。その後「社会人として恥ずかしくないマナーや振る舞い、教養を身につけさせたいから、よろしくお願いします。」としっかり1年計画で研修を任せて頂いてからは3年です。当時の担当者さまの熱意を受け、私も新人のみなさんに対して気づいた事があれば、時には厳しいことも伝えています。感想文についてもその一つ。

楽しい研修=ゆるい内容、ではない

前回、入社前研修の振り返りの出来事。研修後の感想文が「よく理解できた」「特になし」などと一言だったことに私は違和感を感じたのです。
「1日研修を受けて、感想がたった一言?」
「特に無いなんて・・・本当に考えて、理解できているの?」
なので、今回は研修後に感想文の期限を伝える時に、少し厳しいかもしれませんが私の考えを伝えました。

◆ 会社からお金を出してもらって外部講師の研修を受けていることに感謝の気持ちを持つこと。
◆ 長時間の研修を受けて、たった一言の感想だと、よほど考える力がないと私は判断すること。
◆ 時間を無駄にしているのでは、と会社に思われても仕方がない行動は自らとらないこと。

A4用紙にしっかり感想。感謝の言葉もありがとう♡

研修は遊びではありません。私の研修は楽しく学べるプログラムを心がけていますが、それは「わかることで、学び成長すること」を目的としているからです。

私の言葉を受けて、担当者様も同じように新入生に言ってくださったのでしょう。今回はA4用紙にしっかり感想を書いてくれて、想いが伝わったことを嬉しく思いました。

言ったら出来る。気づいたら出来る。

感想の中には、感謝の言葉もたくさん綴ってくださっていて、厳しいことを言っても冷静に伝えたら伝わるのだと実感しました。

言ってわかってくれたら100点満点

よく「最近の新人は言わなきゃわからない」という声を耳にしますが、私はその言葉を聞くと、いつも違和感を感じます。だって言わなきゃわからない、のは誰でもそうではないでしょうか。私も初めての現場では、何も言ってくれないとわかりません。「聞けば良いではないか」と思われるかもしれませんが、私は社会人経験も長いので聞けますが、新人は聞くタイミングがまだ慣れていなくてわからないのです。なので「言ってわかってくれたら100点満点」です。

新人目線で考えることが大切

まだ慣れていないからこそ、新入生へのちょっとした声掛けで相手は変わります。「私の新人の頃は」と自分の若い頃と比べてしまうかもしれませんが、案外、自分の若い頃だって同じように「最近は・・・」と言われていたはず。(私も宇宙人が入ってきたと言われました)。相手の目線に降りることが出来るよう、先輩や上司も心構えが大切です。
そして私も、時には厳しく温かくしっかり成長を見守れる講師でありたいと思います。