【若手社員研修】ビジネスマナーの枠を越えて学びを深める大切さ

こんにちは。オフィス・カラーの水谷紀子です

あるお客様の新入社員の頃の話。
初めて同期の結婚式に参加した時、みんなで乗ったタクシーの中で持ち物の確認をしていたそうです。そんな中、同期の一人が「家にあったペンでご祝儀袋の表書きを書いたら、なんか薄いんだ~」と言い出し「へぇ、本当だ。すごく薄いね~」と話をしていると、タクシーの運転手さんが「それは薄墨だから結婚式には良くない!濃い墨で書かないと!」と教えてくださったそう。急いで書き直して無事に事なきを得たそうですが・・・。怖いのは誰ひとり薄墨の意味を知らなくて、今考えると恐ろしい!と打ち明けてくださいました。

意外とこういう話は多いと思うのです。働き方改革が進む前は、残業も多く飲み二ケーションという言葉が流行ったこともありましたが、余裕のある時間の中で先輩や上司たちが「今度結婚式行くの?○○持っていったら良いよ」など、世話を焼いてくれることも多かった時代。今ももちろんコミュニケーションに気を配っている会社は多いけれど、自分から全てをオープンにする新人が少なくなってきたのも事実。「世話を焼く」から「一緒に寄り添う」にコミュニケーションが変わってきています。

そんな中「教養」を自ら学ぶ大切さを改めて感じます。

対応力が上がる、言葉の幅の広げ方を学ぶ

先日の研修は、若手社員に向けてのフォローでした。昨年1年かけて、ビジネスマナーを深め、その最終回が3月に実施される予定だったのが延期になり・・。ようやく研修の日を迎えることができました。

今回のカリキュラムは、ビジネスマナーの中でも「使える言葉遣い」や「訪問について」そして「教養」を高める内容。基本のビジネスマナーを一緒に学んだからこそ出来るプログラムです。
例えば、言葉の幅を広げると「こちらにお名前をご記入ください」という言葉も
「こちらにお名前を記入していただけますか
「こちらにお名前を記入していただいてもよろしいですか?
「こちらにお名前を記入していただけますようお願いします

など、ここに挙げただけでも3パターン。

さらに「恐れ入りますが」「お手数をおかけいたしますが」などの最初の言葉を加えるとバリエーションは数え切れないほどです。対面、電話、メール、全てに応用が利き、同じような内容でも耳障りが良い言葉になります。

教養を会社で学ぶ大切さ
水引の意味、熨斗とは?教養も身につけることで他社との差別化を図ります。

熨斗(のし)・水引などのマナーは会社では役に立たないように思えますが、会社の代表としてお土産物をご用意したり、季節の便りを出すこともきっとあるはず。

お店で書いてもらえるサービスもありますが、熨斗(のし)の表書き、外熨斗、内熨斗・・・それぞれの意味があるので、ある程度リクエストをしなければなりません。そんな時に「知らないから」とその都度ネットで検索するのももちろん悪い訳ではないけれど、やはりある程度の基本を押さえておくと自分に自信も付きますし、何よりも他社との差別化を図れます。

どういう時に、どの袋を選ぶか。その理由・・等を、実践を通してしっかり学びました。

1年かけて研修を行う利点

私のお客さまは、1年かけて新人研修をご依頼くださる方が多いのですが、その利点は何よりも「受講生との信頼」です。もうすでに何度も顔を合わせているので「あら、制服変わったのですね」「髪、切ったんですね。似合いますよ」など、アイスブレイクがいらないのですぐに研修をスタートすることができ、また以前からの成長を私の目線で伝えることができます。こうした研修パターンを取り入れてくださるお客さまには感謝しかありません。

これからもビジネスマナーだけではなく「○○会社の社員さんはちょっとしたマナーをよく知っていてさすがね」と周囲から思っていただけるような研修の組立をご提案していくと同時に、お客さまと一緒に成長していきたいと思います。