イラッとした時。なぜそう思うのか、自分の感情に目を向けてみる
こんにちは。オフィス・カラーの水谷紀子です
2020年4月から、日本アンガーマネジメント協会でブログチームに就任し「メンバー5人+協会ブログ担当者」で協会ブログ記事の企画・運営をしています。記事の内容は、アンガーマネジメントをわかりやすく伝えたり、協会のことを広めることを目的としています。
その中で本日は、私が書いた記事を紹介します。
母の物忘れにイラッ(協会ブログより抜粋)
私の友人の40代のKさん。仲良しのお母様が最近70代になり、Kさんの「イラッ」が段々増えてきたと感じるそうです。
例えば:
・出かけた先でスマホを忘れて帰る
・財布をどこに置いたかわからなくなる
あぁ、あるよね、と声が聞こえてきそうですが、みなさんはいかがでしょうか?
Kさんは、そんな出来事が重なり、お母様に対して「嫌い」とまでは行かないけれど「イラッ」とするそうです。その話を聞いて私は「70歳をきっかけに脳ドック検診をすすめてみたらどう?」と提案してみました。するとKさんは「母に言いにくい」と言うのです。
よく話を聞くと「私が認知症を疑っていると母が知ったらかわいそう。だから言いにくいの」だそうです。
「伝えたいけれど言いにくい」こんな時におすすめなのが「アンガーマネジメント」です。
なぜイラッとするの?怒りの仕組みを考えてみましょう
では、なぜ「イラッ」とするのでしょうか。まずは怒りの仕組みについて考えてみましょう。
ライターを思い浮かべてください。ライターの炎を怒りだとします。なぜ火がつくのでしょう?
炎が燃えるには、まず「カチッ」と火花を散らさなければなりません。これは「べき」という言葉で表せます。「べき」は私たちの理想や価値観を表している言葉で、誰もが持っているもの。
火花が散った時というのは、この「べき」が目の前で裏切られた時なのです。しかし、火花が散っただけでは炎は燃えません。
ライターの中のガスが必要です。このガスとは「不安・心配・悲しい」といったマイナスな感情や「疲れた・眠い」などのマイナスな状態のこと。
ライターの中のガスがたくさん溜まっていればいるほど、炎もより大きくなります。
Kさんの場合
Kさんの場合、
「お母さんは最近忘れっぽいんだから、もっと気をつけるべき。」
「どこにでも物を置くべきではない」
という「べき」が裏切られたことで火花が散りました。そこへ「心配」というガスが送り込まれ
「もう!すぐに忘れて!」
「どうしてスマホを忘れて帰るの?!前もそうだったんだから気をつけてよねっ!」
というイラッの炎が生まれています。
本当に「伝えたい気持ち」を上手に伝えるテクニックを身に付ける
でも本当に伝えたいのはお母さんを責めることではなく、心配している気持ちです。だけどその気持ちは思っているだけではお母様には伝わりません。ぜひ、自分のガス(今回の場合は心配な気持ち)を冷静に相手に伝えてみましょう。
~上手な伝え方~
「お母さん70歳になったし、私、この先お母さんに何かあったらとっても心配。ずっと健康で長生きするためにも一緒に脳ドックに行ってみない?」
このように伝えるとお母様も嫌な気持ちにならず、
「Kを心配させたくないし、確かにKの言うとおりね」
と、健康診断の延長として足を運びやすいかもしれません。
自分がどういう気持ちか。本当はどうして欲しいのか。怒りのもとにある感情に目を向けることで、お互いに気分が悪くならずに本当に大切なことを伝えることが出来るのです。
みなさんも、イラッとしたら、自分のライターの中のガスはどんな感情?と考えてみてくださいね。
日本アンガーマネジメント協会では、メンバーがそれぞれわかりやすく「アンガーマネジメント」を伝える記事を書いています。更新は毎週火曜と木曜の2回。ぜひ、ご覧ください!