【聴き方レッスン】相手が自分で解決する力を養うために大切な「聴く」スキル

こんにちは。四国、愛媛の研修講師、オフィス・カラーの水谷紀子です

先日「聴き方講習会」を行いました。研修メニューには明記していませんが、リクエストがあれば私に出来る限りの研修をお引き受けしています。この講習会は、毎月1回、3回シリーズで行い徐々に「聴く力」を高めていくのが目的です。
今回は2回目。
■ 表に出ていない気持ちを言葉する
■ 話し手のあいまいな部分を一緒に整理する
ことに重点を置きながら学びます。

受講してくださっているのは65歳以上の女性のみなさん。経験豊富で明るくて、職場や家庭では頼りがいのあるリーダー的な存在の方たちばかり。でも、だからこそ!経験がありすぎてアドバイスしてしまう恐れ有り!!なのです。

アドバイスは相手のためにならない

自分では答えを持っているから、答えを相手に教えてあげたくなる・・・でもそれでは相手の心のモヤモヤは解決しません。解決するのは相手(相談者)です。アドバイスしたくなっても、そこはグッと堪える・・・。これが難しいですよね。親切だからこそ大きな壁が立ちふさがります。例えば仮に「子どもが野菜を食べない・・・」という悩みを持った方の話の時

「あら~、〇〇したら食べるわよ。みんな通る道。私も同じ経験したからわかるのよ~」
と言われてしまうと、会話が終了してしまいます。今は情報がすぐに手に入る時代ですから、あらゆることを試してそれでも「食べない」と悩んでいるかもしれません。モヤモヤは残ってしまいます。

「そう、せっかくだからいろいろ食べて欲しいよね。今はどんな工夫をしているの?」と質問されたらどうでしょう。「野菜は全て嫌がるの?」と質問されたら??・・・会話が続いて、かつ、相手が自分で解決していけるのです。

そこに導くように聴き方を磨いていきます。そのために一生懸命練習を重ね、お互いに「出来ていない部分」を注意し「出来ている部分」をさらに伸ばし合いました。

終わった後、ご担当のMさんが感想を述べてくださったのですが
「人前で話すのが苦手っていう人は多いけれど、聴くのが苦手っていう人は少ない。でも、それは聴くのは誰でも出来るって思っているからで、本当は聴く方がずっと難しい」
・・・言葉は少し違うけれどこのようなニュアンスの内容でした。本当にそうですね。「話す」よりも「聴く」のはとても難しい。

「聴き方」は日々の積み重ねであり、終わりはありません。私自身も日々「聴く」ことに集中して、スキルを高め続けている途中です。この先も、今日より明日、さらに聴き上手になるように、みなさんと一緒に成長し続けたいと思います。